彼岸花


いつの世の
誰が眠るのか
古墳の草むらにそよぐ
彼岸花 露草
豆の花




残照


入り日より
遠く寄せくる
金の風
月の小舟の
帆に満ちわたる

残照の
赤きともし火
きつねゆり
入り日の影に
微笑み揺れて


( 2023.7.4 +2025.9.3 イラスト作成 Bing Image Creator +写真CG加工 )


燈火の影に


燈之 陰尓蚊蛾欲布 虚蝉之 妹蛾咲状思 面影尓所見

燈火の
影にかがよふ
うつせみの
妹が笑まひし
面影に見ゆ

ともしびの
かげにかがよふ
うつせみの
いもがゑまひし
おもかげにみゆ


( 万葉集 巻11-2642番 作者不詳 )

万葉集 第11巻 2642番歌/作者・原文・時代・歌・訳 | 万葉集ナビ


お盆の迎え火・送り火を思わせる
鮮やかな「炎の花」=グロリオサ。
(キツネユリとも呼ばれる)