七夕

かささぎの 渡せる橋に おく霜の 
白きを見れば 夜ぞ更けにける

中納言家持
(小倉百人一首(6番) 『新古今集』冬・620)

冬の短歌だけれど、
七夕伝説を織り込んでいる。

七夕といえば、
宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」は
旧暦のお盆の夜の物語だという。
旧暦のお盆と七夕は関連が深い。

遠く離れた人を思う星空。

たとえば冬に「夏の天の川」を歌う。
「銀河のはずれにしかいない友」を嘆くも、
寄り添う双子の魂の旅路を描く。

不在を歌うことで、存在が浮かび上がる。
この二重性は、古来から詩人たちの
大きなモチーフなのだろう。

「慕情」というカテゴリー。


( 2021.7.7 Twitter より )


水の器

水の器という名の花が咲く
青い星の魔法を学びに
遠くから旅してきました。

さて、宙のオアシスで
ひとやすみ……すれども

こんこんと湧く清水のように、
なぜに心はやすまらぬ?
みしらぬ誰かが呼ぶような……
この青い星のほとりで……

みかの原 
わきて流るる泉河 
いつみきとてか 
恋しかるらむ

中納言兼輔 
( 小倉百人一首 27番 『新古今集』恋・996 )


( 2021.6.28 Twitter より )


水の器(絵 Bing Image Creator) – レモン水 (ginmuru-meru.com)


みかの原

みかの原 
わきて流るる泉河 
いつみきとてか 
恋しかるらむ

中納言兼輔 
( 小倉百人一首 27番 『新古今集』恋・996 )


( 2021.6.28 Twitter より )


天の原 ふりさけ見れば

天の原 ふりさけ見れば 春日なる
三笠の山に 出(い)でし月かも
            阿倍仲麿

( 小倉百人一首(7番)『古今集』羇旅・406 )

堅物のハニワくんと、異国の巫女。

黄金仮面をつけて舞う、
古代文明の継承者である巫女を夢想。
(長江青銅器文明は、日本の弥生文化にも影響を与えたという)


(2021.5.3 Twitter より)