萩の下葉


夜を寒み
衣かりがね
鳴くなへに
萩の下葉も
うつろひにけり

詠み人しらず
(古今和歌集 巻第四 秋歌上 211)


風さむみ
わがから衣
うつ時ぞ
萩のしたは(下葉)も
いろまさりける

紀貫之(拾遺和歌集)




綱し取りてば(Bing Image Creator)


安伎波疑尓 々保敝流和我母 奴礼奴等母 伎美我美布祢能 都奈之等理弖婆

秋萩に
にほへる我が裳
濡れぬとも
君が御船の
綱し取りてば

あきはぎに
にほへるわがも
ぬれぬとも
きみがみふねの
つなしとりてば

阿倍継麻呂
( 万葉集 第15巻 3656番歌 )

七夕仰觀天漢各陳所思作歌三首
遣新羅使、天平8年、年紀、作者:阿倍継麻呂、羈旅、七夕、織女、女歌、宴席、福岡

万葉集 第15巻 3656番歌/作者・原文・時代・歌・訳 | 万葉集ナビ

秋萩の花のように装った裳が
濡れてしまおうと(かまわない)
貴方の御舟のとも綱を
手にとれるのならば……


( 2024.11.10~13 イラスト作成 Bing Image Creator +CG加工 )


萩の花 – レモン水