
いばらのかげに、
ひもじさ、さむさ。
花さくかげに、
白金(しろがね)、黄金(こがね)。

ののさま どちら?
いばらのかげで、
ねんねを 抱いて、
花つんで ござれ。
北原白秋訳 まざあ・ぐうす (aozora.gr.jp)
北原白秋 お月さまいくつ (aozora.gr.jp)

( 2023.12.25 イラスト作成 Bing Image Creator )
四川省の黄金仮面 – レモン水 (ginmuru-meru.com)
ときどきクリア希求
いばらのかげに、
ひもじさ、さむさ。
花さくかげに、
白金(しろがね)、黄金(こがね)。
ののさま どちら?
いばらのかげで、
ねんねを 抱いて、
花つんで ござれ。
北原白秋訳 まざあ・ぐうす (aozora.gr.jp)
北原白秋 お月さまいくつ (aozora.gr.jp)
( 2023.12.25 イラスト作成 Bing Image Creator )
四川省の黄金仮面 – レモン水 (ginmuru-meru.com)
(萱草の精が語る……)
「夏の真昼、夕焼け色に咲くのは
今日をわすれないでほしいから。
昨日の涙はわすれましょうよ。
訪れる日暮れに目をとじたなら、
明日も咲いていられるか
わからないけれど」
「明日の夜明けが
若草色にもえたなら、
また会えるかもしれないわ。
もし水面(みなも)にうかぶ
金の毬(まり)をひろえたら、
夢の中で遊べるわ」
「……そんな言い伝えがあるの」
(古人が詠う……)
道しらば
摘みにもゆかむ
住の江の
岸におふてふ
恋忘れ草
( 紀貫之 古今和歌集 巻第十四 恋歌四 1111 )
( 2023.11.11 イラスト作成 Bing Image Creator )
カエルが夜になくわけは – レモン水 (ginmuru-meru.com)
住の江の岸に(Bing Image Creator) – レモン水 (ginmuru-meru.com)
かなしみではなかつた日のながれる雲の下に
僕はあなたの口にする言葉をおぼえた、
それはひとつの花の名であつた
それは黄いろの淡いあはい花だつた、
僕はなんにも知つてはゐなかつた
なにかを知りたく うつとりしてゐた、
そしてときどき思ふのだが 一体なにを
だれを待つてゐるのだらうかと。
昨日の風は鳴つてゐた、林を透いた青空に
かうばしい さびしい光のまんなかに
あの叢に咲いてゐた、そうしてけふもその花は
思ひなしだか 悔ゐのやうに――。
しかし僕は老いすぎた 若い身空で
あなたを悔ゐなく去らせたほどに!
( 青空文庫 立原道造「ゆふすげびと」より
初出:「立原道造全集 第一巻」角川書店 1971.6 )
立原道造 ゆふすげびと (aozora.gr.jp)
( 2023.11.4 イラスト作成 Bing Image Creator )