(1) たそがれの館(猫の足跡の器)
(2) 星座の切符(相撲)
(3) 三日月の舟(異界の館)
(4) ねむり姫(不死の酒を断る)
(5) 金の実(苗木や種、書物をさずかる)
(6) ののさまどちら(暁の古墳、帰還)
(1) たそがれの館(猫の足跡の器)
失われてしまった大岩。
工事で発掘された古墳の埋葬品。
埋葬品の器や剣などを展示する
博物館。もしくは不思議な館。
真夜中に灯がともる館……
窓からのぞく三日月の気配と
不思議な子守歌の声に誘われ
外に出てみたら、黒猫がいて、
その足取りを追って迷い込む
夜の博物館。チケットは?
銀河鉄道ジョバンニの切符?
知らないうちにポケットの中
オリオンを記した若葉色の紙。
展示中の陶器の水瓶、猫の足跡。
猫の足跡が点々と増え、導く
異界。
「ここはどこ?私はだれ?今はいつ?」
という言葉が記された垂れ幕に、
オリオン座と天の川、双子座の絵。
僕は、猫の足跡を追って、
垂れ幕の向こうへ。
かがり火が燃え、大岩の上で舞う
水瓶の姫。猫の足跡のついた陶器の水瓶。
空気は真冬の寒さ、夜空には
オリオン座、天の川、双子座。
「川の向こうにいる太陽の姫に、
川の水を汲み、この水瓶を届けてほしい」
「太陽の姫は眠りの病いにかかっている」
「あなたが水を届ければ姫は目覚める」
水瓶の姫に依頼され、僕は川に向かう。
黒い子猫がついてくる。
(2) 星座の切符(相撲)
川岸には船着き場があり、渡し守がいる。
渡し守にオリオン座の切符を渡して、
僕は船に乗ろうとするが、
「切符が違う、簡単に向こう岸には行けない」
と渡し守は首をふる。
「相撲で勝ったら船を出してやる」
渡し守はすっぽりとマントに身を包み、
顔さえもわからない。
僕は仕方なく、渡し守に相撲を挑む。
「頼むよ、この水瓶をみててくれ」
と子猫に水瓶の見張り番を頼む。
渡し守は強く、とても勝ち目はないが、
ぼくはあきらめず組みつく。やがて、
渡し守の記憶がぼくに流れてくる。
船に乗り、異国に旅して、
知識や技術を故郷に持ち帰ろうとした
若き日のハニワくん。
「ハニワくんだったのか!」
僕がなつかしさから声をかけると、
ハニワくんは
「多少は強くなったか?」
と僕を認め、船に乗せてくれる。
「対岸に行って戻るのは難しい旅」
という忠告とともに。
(3) 三日月の舟(異界の館)
船は三日月の光のように輝く帆を張って、
いつしか星の川を渡っていた。
黒い子猫が、光の帆をつまびいて
不思議な調べを奏で始めた。
「ののさまどちら」
わらべ歌のメロディだと僕は気づく。
対岸に見えるのは、
ふたつの星が輝く門。
双子座(門星)の宮だった。
僕は、星の川の水を水瓶に汲む。
対岸で、ハニワくんは船に残り、
帰路を確保するという。
僕と黒猫が星の門をくぐろうとするが、
そこで門番の獅子に止められる。
門番の質問に答えられず、※
獅子と格闘する羽目になる。
黒猫が僕に加勢してくれると、
二頭の乱闘は、まるで獅子舞のよう。
黒猫と僕は門番に打ち勝ち、
星の館の園に入る。
※門番とのやりとり内容、要アイデア
「私はかつてあり、今もあり、
これからもある全てである。
そして私のヴェールを
人間が引き上げたことはない。
私がもたらした果実は太陽である」
サイスにあったネイトの神殿の碑文という。
こんな感じの謎かけがいいなぁ。
何かよい言葉ないかな……