美知乃倍乃
宇万良能宇礼尓
波保麻米乃
可良麻流伎美乎
波可礼加由加牟
道の辺(へ)の、
茨(うまら)のうれに、
延(は)ほ豆(まめ)の、
からまる君(きみ)を、
はかれか行かむ
丈部鳥(はせつかべのとり)
万葉集 第二十巻:4352
たのしい万葉集(4352): 道の辺の茨のうれに延ほ豆の (art-tags.net)
妻との別れを惜しむ防人の歌
つるバラ&豆のつる。
万葉集の時代の野茨は、
白い小さな花だった、とか。
昔の画像フォルダーに
豆のツルがあった。
金網にびっしり巻き付く
カラスノエンドウ(←たぶん)……
手入れされた花壇の花とは
異なる魅力を感じたっけ。
道端の野茨や豆科の花のように、
素朴で愛らしく一途な女性像が
思い浮かぶ、万葉集の防人の歌。
(文字だけで読むと大人っぽく
感じるが、野草イメージは清々しい)
( 2022.1.24 Twitter より )
萩の花 – レモン水
(追記)
カラスノエンドウではなく「萩の花」だった。
萩は、万葉集で最も多く詠まれた花だという。
なるほど……道端の野草でも
ハッと目をひく生き生きとした風情がある。
遠い昔の万葉人に親しみを覚えた。