オリオンは高く


「下流の方は川はば一ぱい銀河が巨きく写って
まるで水のないそのままのそらのように見えました。」

宮沢賢治 銀河鉄道の夜 (aozora.gr.jp)

9月21日は、宮沢賢治の命日。
そして中秋の名月。
9月22日は、秋分の日。
昼よりも夜が長い日々の始まり。


星めぐりの歌を銀笛で吹き鳴らす、
双子の星の水精のお宮は、
天の川の向こう岸……彼岸。


( 2021.9.22 Twitter より )


オリオン座とオシリス


オリオン座・北極星への信仰と
ピラミッドがリンク。

オシリス=オリオン座
イシス=シリウス
息子のホルス=太陽(新年の日の出)

オリオンの三ツ星とピラミッドの深い関係?2:達人に訊け!:中日新聞Web (chunichi.co.jp)


天体への信仰とピラミッドの関係は、
古代人からの大きなメッセージ。

オリオン座の原型は、
中東の粘土板に刻まれている。
雄大なその勇姿は
インド神話にも影響がうかがえる。
日本では
カガセオ・アマツミカボシという
先住民の星神が日本書紀に登場する。

オシリス=小麦の運命を重ねた神様
(蒔かれ育ち実り刈られ枯れ、再び蒔かれる)

ナイル氾濫(雨期の開始=新年)を告げる
初日の出とともに昇るシリウス、
先導するオリオン座が、
古代エジプトで信仰された。

オリオン=オシリス(小麦の精霊)
シリウス=種まく女神イシス
天の川=ナイル河

刈られ枯れても再び芽吹く
オシリス(オリオン座)
と地上のピラミッドを関連させて、
亡き王の永遠の生命と
小麦の豊穣な実りを祈ったのか……

ファラオ=オシリスとイシスの息子
=太陽神ホルスの化身。
そして、
天の川はイシスの持っていた袋から
こぼれた小麦の粒。

地上の実りを天の星に祈ったのだろうか。
ファラオはその仲介者?

星座や天の川は何千年たっても
形を変えない。
星をかたどる石造りの記念碑、
古代人は不変の輝きのありかを、
よく知っていた……宝は天に積め。

そして金色の麦は
何千年の後にも実り続けている。


( 2021.9.20 Twitter より )


オリオン

天の川のほとりで
夜明けまで続く
相撲勝負を演じたのは
だれ?

天の牡牛と棍棒で
たたかう勇者は、
玉座に安住する神話を
持たない、常に受難。
受難こそ我が栄光と
夜空をわたる。

幾重にも名を変えつつ、
語られ描かれ祀られ、
謎に包まれているけれど、
かわらぬ星座の輝きは
誰もが知っている。

( 2021.9.21 Twitter より )


(参照)
誰? – ぶるーまーぶる (fairy-scope.com)

おとぎ話 – ぶるーまーぶる (fairy-scope.com)


銅色に輝くシリウス

シリウスが地平線の近くにあると、レイリー散乱と呼ばれる、大気の影響で色が赤、白、青と変化する場合がある。
シリウス – Wikipedia より引用)

銅は過熱により、
あかがね→銀→金→緑、
と表面の色が変化する性質がある。

地平の星と銅の輝きが重なった?

はちみつみかん @ginmuru_meru (ginmuru-meru.com)

古代中東で、三星含む星座サフ(オリオン座の原型)は最高神の息子エンリルと関連づけ「アヌの真の羊飼い」と呼ばれた。
古代エジプトのシリウスは、雨期の開始と新年を告げた。
日本でも夏至の頃の夜明け、東の空に昇るオリオンが漁師の目印になり、土用三郎と呼ばれたという。

ときの節目になる夜明けと、
シリウス・オリオン座の結びつきは深い。

四川省の黄金仮面 – レモン水 (ginmuru-meru.com)

銅を加工したのは古代中東が最初らしいが、鉄器文明にかわるまで、紀元前3000年頃から、青銅器文明は各地の古代国家の成立発展とともに栄えた。

三星堆遺跡(さんせいたいいせき)は、近年に発見され発掘が進む。
紀元前2000年よりも古い、中国・長江の青銅器文明。

「白銀色や黄金色といった華美な色彩は当時の人々の創造性を非常に刺激し、祭礼において用いられた神聖な神具や高貴な者が使用する装飾品として錫を多く含む青銅器が製作された」
青銅器時代 – Wikipedia より引用)

シリウス・女神イシス(鏡・金星がシンボル)と銅とが、祭祀を通じて結びつく。

イシス神話やデメテル神話と通底する日本のアマテラスの天岩戸神話では、「鏡」が重要な役割を果たす。

天岩戸 – Wikipedia

「石器を使っていた地域に、すでに鉄器の利用が普及している隣接地域から青銅器・鉄器の技術の両方が伝われば、その石器を使っていた地域には定義上青銅器時代は存在しないことになる。日本は、その典型例である。
日本では弥生時代に鉄器と青銅器がほぼ同時に伝わったと言われており、青銅器は祭器としてのみ利用され、青銅器時代を経ずにそのまま鉄器時代に移行したと考えられている」
青銅器時代 – Wikipedia より引用)

天の安河の川上にある岩と鉱山の「鉄」とで、
八尺鏡(やたのかがみ)
をつくったという古事記の記載は、まさに鉄器と青銅器がほぼ同時に伝わった文化事情によるのかもしれない。


( 2021.9.9 Twitter より )
( 2021.9.10 加筆)


奈良・富雄丸山古墳で国内最大の蛇行剣出土、類例ない盾形銅鏡も – ライブドアニュース (livedoor.com)

盾形銅鏡に蛇行剣……
ミステリアスでパワフル!
盾形の鏡というと、
メドゥーサ退治にペルセウスが用いた
青銅の盾を思い起こす……


( 2023.1.25~28 Twitter より )